今の仕組みでは、路線を通過すると、その路線が解放されます。解放された路線には色が付きます。遊ぶ前と後で、色の付いた範囲が変わる。どこまで進んだのかは、その色を見れば分かります。この形には、面倒な部分もあります。路線の数がかなり多いからです。全てを解放しようとすれば、それだけ多くの路線を通過することになります。まだ解放していない路線は、そのままでは遊べません。最初から全てを遊べる形と比べれば、分かりやすく増えた手間です。
通過しなければ解放されない以上、路線の数が多ければ、解放する回数も多くなります。一つの路線を通過して解放し、また次の路線を通過して解放する。その繰り返しになるので、面倒だと感じる部分はどうしても残ります。全て解放しておけば、もちろんこの面倒さはありません。初めからどの路線でも遊べます。路線が多いことは、全て解放していた時には遊べる路線の多さでした。通過を必要にすると、同じ数が、これから解放しなければならない路線の多さにもなります。
最初からこの仕組みだったわけではありません。初めは実際に、全ての路線を解放していました。まだ通過していない路線も含めて、どの路線も最初から遊べる状態です。解放するという段階そのものがなく、遊びたい路線を選ぶところから始まります。今とはかなり違います。
ただ、全てを解放した状態にしてみると、あまり面白くないことに気づきました。
路線が少なかったからではありません。全て解放しているので、遊べる路線は既にあります。それでも、馴染みのない路線を遊ぶ理由がありませんでした。その路線を遊べることと、その路線を遊ぶ理由があることは、同じではなかったのです。最初から選べる状態にはなっています。選ぼうと思えば選べます。けれど、馴染みのない路線をわざわざ選ばなくても、ゲームを始めることはできます。解放する必要もありません。通過してもしなくても、その路線は初めから解放済みです。
全てが解放済みなら、その中の知らない路線を遊ぶためのきっかけは、解放の仕組みからは生まれません。既に遊べるので、そこへ行って状態を変える必要がないのです。
ここは、全て解放していた時には気づいていなかった部分でした。遊べる路線を全部並べても、それだけで面白くなるわけではありませんでした。馴染みのない路線まで選べるようにしても、選べるという状態だけでは、実際にそこを遊ぶ理由になりません。選択肢の中には入っていますが、最初から解放済みなので、そこを通過して新しく解放することはできません。既に開いている路線を、改めて開くことはできないからです。
全て解放しているのだから、未解放の路線は一つもありません。未解放の路線がなければ、解放するために通過する路線もありません。馴染みのない路線を遊ぶ理由になるはずの解放を、遊び始める前に全て終わらせていたことになります。
結果として、すぐにつまらなくなりました。
ここでいう「つまらなくなる」は、遊べる路線がなくなるということではありません。遊べる路線はまだたくさんあります。全て解放しているので、数だけを見れば何も減っていません。それでも、馴染みのない路線を遊ぶ理由がないため、その多さが次の路線へ繋がりません。まだ遊んでいない路線は残っているのに、そこを遊ぶきっかけが残っていない。最初から全てを解放した状態には、そういう面白くなさがありました。
全ての路線を最初から遊べるようにしていたのに、その全てを遊ぶ理由は作れていませんでした。全てを遊べる状態にしても、馴染みのない路線は、遊べる状態のまま残ります。ゲームの中に存在していて、選ぶこともできる。それでも、そこへ向かう理由がない。この違いは、全て解放した状態で遊んでみて初めて分かりました。
それで、実際に通過しないと路線を解放できない形に変えました。まだ通っていない路線は、まだ遊べません。通過すると解放され、そこから遊べるようになります。全て解放していた時には最初から終わっていた部分を、遊びの中へ戻した形です。
通過を条件にすると、馴染みのない路線にも、その路線を解放するという理由が生まれます。元から馴染みがある路線でなくても、まだ解放していない路線であることが、そこを通過する理由になります。知らない路線であること自体は変わりません。最初から解放済みだった時にはなかった理由です。
一つの路線だけを見ても、前と後では状態が変わりました。全て解放していた頃は、通過する前から解放済みで、通過した後も解放済みです。そこには何も変化がありません。今の形では、通過する前は未解放で、通過した後に解放済みになります。同じ路線が、通過したことで遊べる路線へ変わります。馴染みのない路線にも、未解放から解放済みへ変える余地が残ります。どちらの形でも、ゲームの中にある路線の数は変わりません。変わるのは、それをいつ遊べるようにするかです。初めから全部を渡すと、馴染みのない路線は、いつでも遊べる路線の一つになります。通過しないと解放されない形では、まだ遊べない路線として残り、通過した時に初めて解放されます。路線自体を増やさなくても、知らない路線を遊ぶ理由を作れました。
この部分だけを見れば、最初から全て解放していた時より面倒です。路線の数もかなり多いので、その面倒さは何度も残ります。ただ、面倒さをなくした状態があまり面白くなかったことも、最初の形で分かっていました。全てを解放すると、馴染みのない路線を遊ぶ理由までなくなります。通過を必要にすると手間は増えますが、知らない路線を解放する理由が残ります。そのため、全てを最初から解放する形には戻しませんでした。
全て解放する形と、通過して解放する形では、便利さ以外の部分も変わります。全て解放する形なら、どの路線も最初から遊べます。その代わり、知らない路線を通過して新しく解放することはありません。通過して解放する形なら、すぐに遊べない路線が残ります。その代わり、その路線を解放するために通過する理由が生まれます。どちらか一方の形で、手間だけを消しながら解放する理由だけを残すことはできません。最初に全て解放していたからこそ、その手間を消した時に何まで消えるのかが分かりました。
全てを解放しない形にしたことで、解放前と解放後という二つの状態ができました。
解放した路線に色が付く仕組みは、この変更と繋がっています。路線を解放したら、その路線に色が付きます。色が付いた路線は解放した路線で、まだ色が付いていない路線は、これから解放する路線です。解放したかどうかが、そのまま色の違いになります。自分が通過して解放した分が、目で見える形で残ります。路線がかなり多くても、一度に全てが変わるわけではありません。解放したところから色が付きます。そのため、全部を解放するまで待たなくても、その時点までの進行度を見ることができます。
全てを最初から解放していた時には、この変化を作れませんでした。初めから解放済みなら、遊んでいる途中で新しく解放される路線がありません。新しく解放される路線がなければ、解放したことで色が付くという変化も起きません。通過して解放する形にしたことで、一つ解放すれば一つ色が付くようになりました。最初から全て同じ色の状態にするのではなく、解放した路線だけに色が付きます。