自分のゲームには、ランキングと実績があります。ランキングでは山手線周回や日本縦断のプレイ結果が並び、実績には累計打鍵、移動距離、解放した駅や路線、到達した都道府県、山手線の周回といった記録があります。どちらも、広い意味ではゲーミフィケーションに含まれる仕組みです。

そう考えると、ログインボーナスを入れていないのは、ゲーミフィケーションが嫌いだからではありません。ランキングも実績も、自分のゲームとは相性がいいと思ったので導入しました。ゲーミフィケーションという名前だけで、入れるものと入れないものを分けているわけではありません。

実績は、ゲームの中で実際にやったことがそのまま積み上がっていきます。駅名を入力すれば打鍵数が増え、電車で移動すれば距離が増え、駅や路線を解放すればそれも実績に繋がります。山手線を周回した記録や日本を縦断した記録も同じです。実績の条件は、このゲームで実際にやることから作られています。このゲームを遊んだ結果が、そのまま実績になります。自分は、そこに不自然さを感じません。

ランキングも似ています。山手線周回や日本縦断をプレイすれば、その結果を他のプレイヤーと比べられます。プレイした内容とランキングに載る内容が分かれていません。そのモードでやったことが、そのままランキングの記録になる。ゲームとランキングが最初から同じ方向を向いているので、自分の中では相性のいい仕組みです。

自分が見ているのは、その仕組みがゲームと結び付いているかどうかです。ゲーミフィケーションという分類自体は、採用の基準にしていません。

ゲームとゲーミフィケーションが自然に結び付いていれば、プレイヤーは一つの遊びとして受け取れます。ゲームを遊んだ結果として数字や記録が残るなら、ゲーミフィケーションだけが別の場所に浮いているようには見えません。

反対に、ゲームとの結び付きが弱い仕組みを置くと、プレイヤーは不自然に感じてしまいます。仕組みが単体で役割を果たしていても、ゲームとの繋がりがなければ、その不自然さは残ります。自分のゲームにログインボーナスを入れると、まさにそうなります。

ログインボーナスには、プレイヤーを引き留める役割があります。ゲームを開いたことに対して何かを渡し、もう一度開くきっかけを作る仕組みです。一般的にはゲーミフィケーションと呼ばれます。設定してプレイヤーを引き留めること自体は簡単です。

ただ、ゲームを開いたことと、このゲームを遊んだことは同じではありません。駅名を入力したわけでも、路線を進んだわけでも、山手線を周回したわけでもない。それでも、ログインしたというだけで報酬を渡すことになります。ランキングや実績は実際のプレイと繋がっていますが、ログインボーナスは、その繋がりを自分のゲームの中に見つけられません。

プレイヤーを戻すという役割だけを考えるなら、それでも問題はありません。むしろ、その役割を果たすために置くものなので、目的ははっきりしています。けれど、引き留めることに成功しているからといって、ゲームとの結び付きまで自然になるわけではありません。効果があることと、そのゲームに合っていることは別です。

ミッションや課題も入れていません。ミッションという形でプレイヤーにやることを示す仕組みを、今のゲームには置いていません。これもゲーミフィケーションの一つですが、その分類に入ることだけでは導入する理由として足りません。

ランキングには結果を比べる役割があり、実績にはプレイした記録を積み上げる役割があります。ログインボーナスにも、引き留めるという役割がある。個別に役割があることと、自分のゲームに合うことは同じではありません。

でも、足せることと、足した方がいいことは同じではありません。

自分が言うゲーム全体の美しさは、見た目だけの話ではありません。ゲームの中にある仕組みが互いに結び付いていて、プレイヤーから見ても一つのものになっていることを含みます。単体では役に立つ機能でも、ゲームから浮いたまま置かれれば、全体を見たときの美しさは落ちます。機能が増えた分だけ、ゲームが良くなるとは限りません。

ログインボーナスを設定すれば、プレイヤーが戻るきっかけを簡単に一つ増やせます。それは分かっています。それでも、自分のゲームとの結び付きがないまま置けば、引き留めるためだけの仕組みになります。効果と引き換えにゲーム全体の美しさを落とすなら、自分は入れない方を選びます。

ランキングや実績を入れているのに、ログインボーナスを入れないことは矛盾していません。自分は、その仕組みがこのゲームに合っているかどうかを見ています。相性がいいものは入れる。相性が悪いものは、簡単にプレイヤーを引き留められるとしても入れない。

今後もログインボーナスを搭載する気はありません。